ICAF2018フェスティバルディレクター 

−ごあいさつ−

今回で通算4回目のフェスティバルディレクター(FD)を務める、武蔵野美術大学造形学部視覚伝達デザイン学科教授の陣内です。2002年の第1回から2003年2004年と計3回初期のフェスティバルディレクターを担当しました。そして第16回の今年4回目、自称ファイナルフェスティバルディレクター(FFD)です。
今年も全国の大学や専門学校から選りすぐりのアニメーション作品が集まりました。ICAFはコンペティションではありません、各校の教員たちがお互いに自慢の学生とアニメーション作品を紹介する場です。そもそもICAFを立ち上げるキッカケは、私と多摩美術大学の故片山雅博先生、当時東京藝術大学の講師だった古川タク先生、東京造形大学でアニメーションコースを立ち上げた小出正志先生と木船徳光先生たちと、自慢の学生作品をもっと大画面で観客を交えて上映会を開催しようという事だったと記憶しています。
アッという間の16年、その間にアニメーションを専門に教える学び舎が全国に展開し、多くの学生たちが世の中に飛び出して行きました。このICAFで上映した卒業生だけでも2000人を越えています。技術だけでなく、アニメーションを観る事のできるメディアが、映画館のスクリーンからテレビ、ビデオやDVD、地デジによる多チャンネル化、今ではインターネットでPCやスマホでいつでもどこでも自由に観られる環境に変化しました。さらに、アニメーションはゲームの世界、環境を演出するプロジェクションマッピングにも使われ、アニメーションの周縁が拡大しています。こうしたアニメーションの世界を広げていく企業との出会いで学生たちがさまざまな夢を見る事ができ、将来の可能性を広げていきます。作者の伝えたいメッセージやコンテンツも、アートからドキュメンタリーなど様々なテーマがあります。アニメーションを教る教員も技術だけではなく、どこで・誰に・どうやって伝えるかと発表の場のことや著作権など様々な事を知り考えていかなくてはならなくなってきました。
古川名誉実行委員長を筆頭に、僕らは昭和と平成を生きてきました。そしてTV、劇場アニメーション、教員や監督、CMディレクターとして活躍するICAF卒業生は、昭和から平成を駆け抜けてきました。そして平成生まれの君たちは、次の世代につなぐ人たちです。来年には年号も変わります。
もう一度ICAFのオリジンに戻って振り返って見ました。次の世代にバトンタッチするファイナルフェスティバルディレクターとなったことを名誉に思い、このICAFを君たちに託したいと思います。
2018年8月19日
陣内 利博

ICAF2018 フェスティバルディレクター 陣内利博

2018 Zinnouchi

武蔵野美術大学 造形学部視覚伝達デザイン学科 教授 陣内利博

[研究領域]「みること」「みせること」の歴史的・科学的な検証を通した、映像・展示・データベース・検索システム・ネットワーク構築などこれからのヴィジュアルコミュニケーションのあり方の研究。
[経歴・プロフィール] 1955年福岡県生まれ。武蔵野美術大学大学院修了。
’80年代はインターネットの前進であるビデオテックスの開発と普及に関わる。’90年代は大型映像機の設置や番組制作に関わり、主に’92年セビリア万国博覧会(スペイン)日本館の展示企画、新千歳空港館内CATVシステム企画などを行う。現在はアニメーションやドキュメンタリーなどの映像制作、互いに知恵を共有する場としての展示計画、フェスティバルの企画運営を通して人々との関係づくりを行っている。
日本アニメーション学会、日本アニメーション協会、日本映像学会会員。

インターカレッジ・アニメーション・フェスティバル名誉実行委員長 

−ごあいさつ−

かつてJAA日本アニメーション協会が湯島のバナナ倉庫を借り受けてワークショップを何回か開いたことがある。大阪でも開いた。
川本喜八郎さんや岡本忠成さんや林静一さんらが講師として手弁当で参加した。手塚治虫さんも講義に駆けつけた。そこはインディーズアニメの拠点として機能した。後に多摩美術大学の教授となってアニメーション界に多大な尽力をされた故片山雅博さんを筆頭にそこから育った人たちをはじめとする世代が現在、日本のアニメーション界をリードしている。
また月日が経ってICAFが誕生して、学生のアニメーションが集結し始めた。業界に新風を吹き込んだり、アーティストとして活躍する気鋭のエースが育った。
そしてまた月日が経った。
ここいらでそろそろ一つ新しい展開がスタートして欲しい。学校単位の発表会の域を超えて、社会に出てから自由に出入りでき
る何かアニメーション・ラボラトリー的な拠点が欲しい。

2018年8月21日

ICAF名誉実行委員長 古川タク

Taku

古川タク

1941年三重生まれ。

大阪外国語大学(現:大阪大学)卒業、TCJ、久里実験漫画工房を経てフリーに。一コマ漫画家、イラストレーター、アニメーション作家として活動、現在に至る。

日本アニメーション協会(JAA)会長。

2004年紫綬褒章、2012年旭日小綬章受章。